<How to Retire: 幸せなリタイアメントのために>
退職後の支出に柔軟性を保つには
デレク・サープ氏が語る、退職後の支出を調整する方法
こんにちは、モーニングスターのクリスティン・ベンツです。「How to Retire:幸せなリタイアメントのために」へようこそ。これは、私の著書「How to Retire」の出版と並行した企画で、識者へのインタビューを通じて退職後の暮らしをいくつかの側面でより良くする方法について、ちょっとした知恵を提供していく予定です。
今日は、保有しているポートフォリオから老後資金として引き出す金額が妥当であるかどうかを確認する方法に焦点を当てて考えます。このテーマのために、老後資金の取り崩しについての超オタク的な専門家であるキッチェス・ドットコム(Kitces.com )のシニア・リサーチャー、そしてサザン・メイン大学でファイナンスの助教授をされているデレク・サープさんをお招きしました。退職後の取り崩し額を調整することで、生涯にわたってより多くの支出を可能にする具体的な方法についてのデレクさんの研究が、私は大好きです。彼の研究は、特に退職後の資産取り崩しなどの計画を立てていない人にとって非常に実用的で役立つと感じています。
ゲスト:デレク・サープ氏 CFP, サザン・メイン大学 ファイナンス 助教授、キッチェス・ドットコム(Kitces.com )シニア・リサーチャー
聞き手:クリスティン・べンツ Morningstar パーソナル・ファイナンス/ リタイアメント・プランニング・ディレクター
クリスティン・ベンツ(以下ベンツ):デレクさん、お越しいただき、どうもありがとうございます。
デレク・サープ氏(以下敬称略、サープ): お招きいただきありがとうございます。
ベンツ: あなたは、退職に直面した人々にとって最も厄介な質問の1つである「引き出し率」、つまり「どのくらいずつ資産を取り崩していけるか」というテーマについて、数多くの素晴らしい研究を行ってきました。退職後の支出についての研究で世間の慣習となっていることに、「人々はインフレ調整済みベースで毎年一定額を取り崩していく」という前提がありますが、当然ながらそれは人々が実際に行っている方法ではありません。そこでお聞きしたいのですが、退職後の取り崩しについて考えるとき、何故、そうした研究は多くの観点から「机上の空論」とも言えるのでしょうか?
サープ:そうですね。退職者の実際の支出行動を見ると、非常に重要な2つの点で現実は研究とは異なる道筋をたどる傾向があります。ひとつ目は、時間の経過にとともにインフレ率通りに支出が増えるという仮定が、実態を表さないということです。現実では、支出はインフレ率と連動して増加するわけではなく、むしろ人々は支出を少し引き締めていることがわかります。つまり、私たちが実際に目にする支出の増加は、インフレ率ほど大きくない傾向があることに注意する必要があります。ざっくりとした表現ですが、たとえばインフレ率が3%のときに、誰かの支出は2%しか増えないということです。とはいえ支出は前年より増加しており、人々はお金の負担が増加していると感じます。ところがインフレ調整後ベースでみると、実際の支出は少し減少していることになります。そして、デビッド・ブランシェット氏が言うところの「退職後の支出は笑顔の口元に似ている(retirement spending smile ※)」によると、実際の数字では1%から2%の実質的な支出の減少があり、つまりインフレ調整後の支出は減少すること、そして高齢になるにつれて退職後の支出は減少していく傾向が通常みられるとのことです。これが、研究と現実が一致しないと私が考える第一の要素です。
※ブランシェット氏によると退職直後はより多くの支出する傾向があるが、その後年齢を重ねるにつれて支出が減少、さらに高齢になると医療費の増加等で再び支出は増加する傾向がありますが、最後に顕著な上昇が見られ、そのカーブはスマイルマークの口のようだという。
ふたつ目は、共著者であるジャスティン・フィッツパトリック氏と私が「退職支出の斧」(retirement spending hatchet)、または「退職金配分の斧」(retirement distribution hatchet)と呼ぶもので、多くの人々、特に給付額の割り増しを望んで年金の支給開始時期を先送りにしていて、退職後の早い段階から資産ポートフォリオを取り崩している人々の場合、理論上のレベルほど理想的な引き出し率ではなくなる傾向があると言われています。現実にこうしたケースでは、退職後初期の方が大幅に高い引き出し率になるでしょう。これは、「斧」という比喩で言えば、退職後の初期には引き出し額が刃の部分のように広く(多く)ても、その後は柄のように狭く(少なく)なるということで、その脅威は時間の経過とともに減少します。ですから、非常に合理的な水準で取り崩しをしている人ならば、初期の頃は年率7%の取り崩しから始めますが、年金の受給が始まるとその引き出し率は1%または2%に下がるかもしれません。
このように「インフレ調整後の支出額が一定になる」とする仮定よりも、私が思うに現実はもう少し複雑です。くだんの前提は、誰かが過去にどんな支出行動をすることができたかについて質問をし、研究して理解をしようとするには良いかもしれませんが、退職者が実際にどのようにお金を取り崩すかとはあまり一致しないと思います。
<退職後間もない人々が4%の枠組みを超えて支出できる理由>
ベンツ:それは実用的な考え方ですね。大雑把に言うと、退職したての人々にとって、例えば4%取り崩しという枠組みを考えている場合、彼らは自らを節約で縛り付けていて、実際には支出が不足している可能性がある、と考えていいですか。人々は公的年金の受け取りを先送りにする可能性があり、実際にそうした場合、ライフサイクル全体を見れば、後年になるにしたがい支出が自然に減少していくかもしれない、そういう要素を勘案すると倹約しすぎではないか、ということですね。あなたがメッセージのひとつとして伝えようとしているのは、退職後早い時期には、標準的な経験則で安全だと言われているルールを多少超えて取り崩しをしても、それほど抵抗を感じる必要はないということですか?
サープ:おっしゃる通りです。世の中で言われている標準的な経験則の多くは、退職後の生活について過剰なほど慎重な行動へと人々を仕向けていると思います。でも、人は生活をしながら状況を把握して、調整する能力を持っています。ですから、何らかの事情で不安な道を進んでいるように見えても、私たちは軌道修正ができます。それにもかかわらず特に歴史上最悪の時期などを仮定したルールに従う場合、果たしてそれが今日にふさわしい資産取り崩しのあり方なのでしょうか? つまり、過去のほとんどのケースでは、我々は実際にあまりにも保守的にふるまい、支出の余地をいっぱい残していたわけです。
この事実から私がみつけた心からの心配の種は、単に退職者がもう少し支出できるというだけではありません。年齢や、いわゆる「健康寿命」、お金を使う能力などを考え合わせると、長年働いて築きあげた資産を使って、旅行やその他やりたいと思ったことを何でも楽しめるはずの、もっとも可能性に満ちた貴重な数年間を経験せずに生きることについて話しているのです。私が思うに、机上のルールと現実の不一致の本質は、数字上の問題という面のみならず、人々がその資産を使ってどんな思い出をつくり、何ができるかという点でも大きな機会損失をもたらす可能性があるということなのです。
<退職後の支出を時間の経過とともに調整する方法>
ベンツ:とても意義深い視点です。サープさんや我々モーニングスターのチームを含む他の機関などが退職後の資産の引き出しについて調査した結果、もし可能であるなら、実態に即して調整しながら資産取り崩しを図る仕組みを実行することは本当に価値がある、と指摘しています。つまり、ポートフォリオの将来にわたっての価値だけではなく、年齢や平均余命がどんなふうに影響するかについても調整
することを考えておいでなのですね。
そこで問題となるのは、どうすれば簡単にそれを実現できるのか? 本当にできるのか? ということです。あなたが気に入っているシンプルな調整の手法はありますか? よく聞くのは、ポートフォリオの時価評価額を平均余命で割るRMD(Required Minimum Distributions、必要最低引き出し額)と呼ばれる取り崩しの手法ですが、これは年ごとにやたらとあちこちへ小突き回されることになり、人々を苦しめているようです。継続的に取り崩しを調整するシンプルな方法はありますか?
サープ:私はシンプルが大好きで、常に簡単な方法を探しています。しかし時には、「正しく行うこと」と「シンプルに行うこと」の違いを考える必要があると思います。たとえば、誰かが脳外科手術を受けようとするのを見かけたなら、私は必ずしもそれを最も単純な方法で実行することを望んだりはしません。もしも私が手術を受ける立場なら、正しい方法でやってほしいと思います。
ではどうするのかと言えば、ふたつの異なる見方があります。ひとつは、退職後の適切な取り崩しや支出計画をどのように立てるのかを解決することは複雑だということです。たしかに複雑な側面があります。しかし別の見方から、私がもっと重要だと思う数字をシンプルに導き出せる方法があります。それは、リスクの総計、つまり誰かの退職後の計画が抱える全体的なリスクについて実際に評価しようとする方法です。多くの人にとって、それこそが最終的に本当に重要なことなのです。そうして、以下のような点を考えるわけです――引き出し率は変化するだろう、取り崩しの目標額は急増することもあるかもしれない、何事もそれほど平坦に収まることはなく、時間が経過すればなおのこと状況が変わるかもしれない。さて、実際に役に立つものを見つけるにはどうすればよいでしょうか。
乱数を用いたモンテカルロ・シミュレーションなどのように、すでに利用されているツールの中には――その数字が実際に何を意味するのか誤解されていることも多々あるようですが――単にリスク水準の目安として考えるならば、用が足りるものがあると思います。その数字がどこに位置するのか、また時間の経過とともにどのように変化しているのかがわかります。それは、誰かの計画の全体像を見て、物事を平準化して見ようとする、実にシンプルな方法です。これを私の好みの方法で使うなら――私の見解ではそれこそが正しい利用法だと思いますが――理想的には、その情報を受け止めたら、ガードレールのような枠組みとして「さて、今は支出を増やすときだ」とか、「今は支出を減らすときだ」といった目安として利用します。そうすれば、退職後の計画を立てるのに実際に役に立つし、どのくらいの取り崩し水準が妥当なのかをあらかじめ決められます。
全体のリスクを把握する利点のひとつは、大きな安心感を得られるということです。「今、私の資産は100万ドルあって、このポートフォリオが60万ドルに下落するまでは、老後計画のリスク水準はあまり高くならない。ただし、もし60万ドルになったときには、支出を削減する必要があると分かっているし、それが老後計画に必要な調整というものだ」というわけです。もしこうしたこ知識を十分持っていて、「調整」とは何であるかを理解していて、その調整に自分が耐えられると思えば、突然大暴落に見舞われても、心をゆさぶる恐怖はずっと軽くなるでしょう。
これが私の全体的なアプローチです。私はシンプルが大好きで、できるだけシンプルにしたいのですが、時にはそのリスクに対するイメージを正しく理解しようとすることも重要だということです。残念ながら、いわゆる4%ルールや先ほど出てきたRMD型の調整方法では、引き出し額として算出される数字の変動幅が大きすぎるため、やはり少し慎重になりすぎると思います。ですから、私は、トータルリスク・アプローチ、つまり全体のリスク水準を把握しておく方が好ましいと思います。
<リタイアメントの変動性に慣れる方法>
ベンツ:サープさんは、投資家が変動をどの程度許容できるかを事前に特定することを支援する、というお考えを書いておられたと思います。ただ、この「許容範囲」は、世帯や個人、軌道修正を行うことにどの程度抵抗がないかなどによって異なります。例えば退職したばかりの人が、自分の許容度について立ち位置を判断しようとするなら、どのようなことを考えるべきでしょうか? 自らに問いかけるべき重要な質問は何ですか?
サープ:重要な質問事項の一つは「引き出し率の引き下げを避けるためにどのくらい手間をかけたいか?」、ということだと思います。ある水準で資産の取り崩しを始めた場合、引き出し額を減らす必要に迫られる軌道修正シナリオに出くわすことに、どの程度嫌悪感を抱くでしょうか? なぜ重要かといえば、全体的なリスクの把握と自分で立てた計画を生涯にわたって実行していく上で、開始時点で決める引き出し率の水準は、もっとも影響の大きい選択のひとつだからです。ですから、将来下方修正をしなければならないというリスクを減らしたいのであれば、それを実現する最善の方法は引き出し額を低めに設定して始めることです。それが、私たちができる最も強力な方法でしょう。
というわけで、私が自分自身に問いかけるのは、「私はどれだけ(引き出し額の)削減を心穏やかに受け入れられるか?」という質問です。そしてもちろん、その問いには予算と必需品、あるいは必要経費と欲しい物やしたいこと、などの兼ね合いを考慮し、典型的な予算についての情報をすべて理解することが含まれています。ですから、私にとってはこれらを理解することは本当に重要な課題です。その上で、このスタート地点から、最低線がどこにあるのかに関する事柄への理解も進むはずですし、それに関連して、ある人が本当に「これだけは欲しい」と思うリタイアメント後の必要額がわかります。これらを踏まえて、引き出し額を計算して、実際にそれを自分にあてはめてみれば、計画の全体的なリスク特性が、自分が想定している変動範囲内に収まるかどうかという観点からの答えを得ることができます。
<貯蓄から取り崩しへの移行を考える>
ベンツ:退職後に安全に使えるお金はいくらまでかというこの問題の技術的な側面から離れますが、私は「働いてお金を積み上げ続けて資産形成者として過ごしてきた人が、資産ポートフォリオを取り崩して支出をする資産活用生活へと移行すること」について退職者が話すのを頻繁に目にします。この「移行」は一部の人々にとって、心理的に本当に難しい場合があることを理解しています。こうした場面に出くわしたり、その問題について考えたりしたことがありますか。そして、この心理的な障壁を乗り越える必要がある人が、懸命に築き上げてきた資産を維持しようと努めるあまり生活の質を犠牲にせずに済むような戦略が何かあれば教えてください。
サープ:いい質問ですね。多くの人々、特に退職後の計画を立てるのが本当に上手な人や、貯蓄や資産作りが得意な人々が、実際に資産を取り崩す生活に移行するときにありがちなことだと思います。4%ルールについて聞き知っているのに、「ああ、退職してすぐの数年間、私は6%ずつ引き出す必要があるんだ!」という現実に直面したときには、ひときわ空恐ろしい気持ちになる可能性があります。少なくとも理論的には、企業型年金や年金型の保険などの仕組みが必要な資金の一部を補完するのに役立つと思います。これは、公的年金や企業年金、年金保険のようないわゆる「収入からお金を使う」場合と、保有している資産を自ら取り崩し、「引き出して使う」場合とでは意識に差がある、つまり人々の心理的なサイフが異なるということだと思います。
そのような課題もありますが、私が思うに、一部の人々はまた、年金保険の掛け金そのものも支出と見なしています。ですから、年金型の保険への加入にも怖れを抱くかもしれません。ここに終身型年金保険の謎(annuity puzzle)を解く鍵があり、人々がなぜ、一時金を受け取り、退職者にとって有利な可能性があると多くの研究が示す利率で年金で受け取る商品を選ばないのか、その答えがあります。
ですから、ここにもお金を使いにくくする原因があると思います。しかし、もし誰かが状況を改善したいのであれば、最も安心につながる私たちにできることの一つは、適切な計画を立てることです。特に私がお話したリスク水準の把握に基づく枠組みは、「なるほど、いくつかの異なる選択肢があるな」という視点を与え、実行へとつなぐことができます。「ここで調整できたのか。この時、支出を削減したり、支出を増やしたりしできたのか」と振り返って、特に史上最大級の市場変動を想定して「もし、ドットコムバブルや金融危機や世界恐慌の時代だったら?」というストレステストのようなものを行い、それが実際にどのようになっただろうかと思い描いて、「それを自分は許容できるのか?」と考えてみてください。これは安心感と自信を持つために私が見出した最良の方法のひとつで、「よし、大丈夫、私にはできる。このくらい使っても良いのだ」と感じることができます。もっとも、確かに、資産をうまく積み上げてきた多くの退職者にとって、非常に現実的な挑戦となる課題とも言えるでしょう。
<あなたの退職支出計画で長期介護を考慮する方法>
ベンツ: さて、トランプのジョーカーのように不確定要素となるお決まりの問題です。退職者がしばしばお金を使わない原因のひとつがこれで、長期介護費用を保険で手当てしていない場合や、長期介護が必要な場合に運用資産の中から費用を捻出する予定である場合に、支出を抑制する傾向があるようです。果たしてどのくらいの費用がかかるのでしょうか? もし私が非常に長期間にわたって介護を必要とする人々の一人になってしまったらどうなるでしょうか? 私たちの退職支出計画の中で、こうした憂慮への対応をどのように組み込めばよいのか、あなたのお考えを聞かせてください。
サープ:大事なことですね。それは、誰もが抱く将来への恐れのひとつでしょう。それに、たとえ保険に加入している人でも、支払われる保険金に上限や制限があれば、やはり不安材料になる可能性があります。「体は健康でも、もし、認知能力に問題を抱える状況がとても長く続いて、本当にケアが必要になったらどうなるのだろう?」というわけです。これは本当に難しい課題です。確かにある種の計画を立てて、そのために資金を割り当てている人も居るようです。しかし、長期介護保険は一切選択肢として考えず、加入する意思もなかった人について言えば、ポートフォリオの一部を将来の費用に充てたいと考えているのではないでしょうか。もし、そうした人が問題を直視して対応するなら、先ほどの総合的なリスク水準についての枠組みに組み入れることができます。「よし、私は資産からこの30万ドルを取っておき、将来起きるかもしれない万一の事態に備えて、使わないでおこう。そして、それ以外の資産について、慎重なリスク水準を元に計画を立てて支出していこう」ということです。介護費用などを保険で手当てしていない人にとって、これは役立つ考え方でしょう。もちろん、保険に加入することも非常に有益です。本気でこの種のリスクに最大限のレベルで対処したいと考えてその道を探している人にとっては――あまり一般的な選択ではないことは知っていますが――支払い上限の規定がなくて、本当に生涯にわたるタイプの保護を提供する保険商品も検討対象になる可能性があるかもしれません。
ベンツ:今回のお話はここまでです。サープさん、退職者の支出に関するあなたのお仕事は本当に素晴らしいです。この度は、貴重なお話をうかがう機会をいただき、どうもありがとうございます。
サープ:お声をかけていただき、ありがとうございました。
<今回のまとめ>
ベンツ:今回のお話の重要なポイントは次のとおりです。
- いくつかの根拠に基づいて、退職後の初期には資産の取り崩しについてもう少し不安を抑えて使うことができるでしょう。将来の支出は退職後を通じて変化し、多くの場合、年齢が高くなるにしたがって減少する傾向があります。また、退職直後の数年間は多くの人が年金の受給を先延ばしにしており、この単純な理由によって取り崩し額が大きくなりますが、その後年金を受け取り始めると取り崩す必要額が減少します。
- サープさんや他の人々の研究は、運用している資産の運用実績に基づいて、支出を調整することが重要だと指摘しています。ただし、自分の立てた予算をよく見て、必要に応じてどの支出を削減するかをあらかじめ考えておくと良いでしょう。これは、支出を機動的に調整する方法があなたに適しているかどうかを判断するのに役立ちます。
- 最後に、多くの退職者の支出計画にとっての不確定要素のひとつについて。人生の後期における長期介護費用に直面するかどうかです。介護保険に加入していない場合、そのための資産を別枠で確保し、支出ポートフォリオから分けて保有するという考え方は非常に良いと思います。