2024年3月末 ランキングコラム
月刊「投資信託事情」でご覧いただいていたランキングを今月から「JITRIランキング」としてこちらで掲載いたします。
○ 新ファンドの設定額ランキングでは今どんな投資対象に対するニーズが販売会社または投資家にあるのかがわかります。
3月の新ファンドで212億円とスタート時にもっとも資金を集めたのはアムンディ・ジャパンの「インド小型厳選株式ファンド」。2番目はSBI岡三アセットマネジメントの「日本好配当リバランスオープンⅡ」高配当株ファンド人気を牽引した先行ファンドと同じ運用方針のもの。そのほか、「限定追加型」という一定期間のみ販売を行うファンドも複数設定されており、投資対象とする資産クラスは社債や転換社債。地銀が販社に名を連ねています。
○ 1年間継続して資金純増の人気ファンドでは、12カ月以上続けて毎月の資金純流入が純流出より多ったファンドを1年の純流入額合計でランキングしています。○のマークはNISAつみたて枠対象、◎は指数連動型(インデックス運用)のファンドです。<資産形成型>と分類したのは決算回数が年1回、2回のもの。<資産活用型>は年4回以上決算のあるものです。<資産形成型>の上位にはおなじみのインデックスファンドが並びますが、アクティブファンド、投資一任口座専用ファンドなど、様々な販売スタイルの中でも比較的長い期間販売会社がピックアップして「押し」ているファンドが並んでいます。このランキングは、「繰上償還リスク」が低いファンドをみつけるのにも役に立つと思います。
<資産活用型>は3月末時点で12カ月連続で資金純流入しているものが44本しかありませんでした(<資産形成型>は254本※いずれも月末純資産額50億円以上のファンドが対象)。その中で月末純資産が1000億円以上ある巨大ファンドは5本のみ(<資産形成型>は15本)、毎月決算型ではごく限られたファンドに資金が集中している様子がわかります。
○ 純資産額によるランキングは500億円以上のものを掲載しています。おそらく多くの方が見たり聞いたりしたことのあるファンドが並んでいるはず。現在上位を占めているのは、米国株式、世界株式、そして国内株式のファンドです。こちらも<資産形成型>と<資産活用型>に分けているのは、投資家が投資を行う目的が異なる「はず」だからです。長期で資産作りを目指すのなら分配金でもらうより投資総額そのものをなるべく多くしたいはずです。一方、運用しながら使いたいけれど「自分で解約していくのは面倒」と言う方も多いのも事実。運用効率は悪くなりますが、定期的な分配を受け取るというのもコストを支払って受けるサービスの一種ということでしょう。